債務整理コラム

意外に見落としがちな、借金被害を解決するための原始の視点 1

唐突ですが、ゴリラです。

唐突ですが、ゴリラについてお話をします。ゴリラ? ゴリラが借金と何の関係があるの? とお思いかもしれません。それが実はあるのです。

ゴリラというとどんなイメージを思い浮かべるでしょうか。牙を向いてこちらを睨みつける筋骨りゅうりゅうの大きな猿です。ジャングルの真ん中で、胸を叩いて大いばり。そういったところではないでしょうか。

一見するとどう猛な印象のあるゴリラですが、最近の研究によると、ゴリラはとても優しい生きものだということが判明しています。果物や草を中心に食べ、人間がよっぽど威嚇しない限り、こちらを襲うことはありません。他の群れと出遭っても胸を叩いて「めんどうなマネは止めましょう」と合図をして戦いを避ける生きものです。

動物園で飼われているあるゴリラは誕生日に子猫をもらい、とても可愛がっていたそうです。ところが子猫が檻の中から逃げてしまい、自動車にひかれてしまいました。とても賢いそのゴリラに飼育員が手話で子猫が死んでしまったことを伝えると、ゴリラは「かなしい、かなしい」と手話で伝え、涙をボロボロこぼしたそうです。

このように賢く優しくおとなしいゴリラですが、でもやっぱり筋骨りゅうりゅう。チーターのような動物が群れを狙ってくると、見た目通りのものすごい力で戦います。

わたしたちは自然を模して生きている

ある学者によると、わたしたちの社会は自然を模して生きているそうです。そういう視点で周囲を見ると、なるほど、オオカミやチーターのかわりに、犬やネコといった動物とともに生活し、熱帯雨林のかわりに、街路樹の木々に季節を感じます。公園は子どもたちが安心して遊べるジャングルのようなもの。わたしたちは安心と便利を求めつつも、本能的に原始の自然を再現しようと尽力しているようにもうかがえます。

さて、ここではじめて借金について振り返ってみましょう。原始の生活に借金というものがあったでしょうか。なにしろお金という概念のない世界です。誰もが声をそろえて「ない」ということでしょう。

借金を負うと心が焼けただれたように苦しい思いをします。明日の取り立てや来週の返済を思うと胸がしめつけられるはずです。どうしてそういう思いをするかというと、お金を作ることができないからです。

原始の生活で、それに近いものは何か。それはおそらく「食べ物がない」という感覚ではないでしょうか。どんなに探しても食べ物が見つからない。ひもじい。明日の食事をどうしよう。家族のために持ってゆく食べ物をどうしよう。そのように思えば少し感じが似通っているとは思えないでしょうか。

誰のまねをする?

ハトであれ、ネコであれ、はたまた先ほどのゴリラであれ、動物は群れを作る生きものです。群れは群れの中で独自の文化を築きます。似たような行動を取るのです。ライオンのように群れない生きものでも、同じ生きものであれば、大体同じような行動を取ります。

これらの模倣行為を、原始的な本能と言葉にするとばかにしがちですが、わたしたち人間にも無意識のうちに属性が近いものと同じ行動を取る傾向があります。一番わかりやすい例でいうと、暴走族などがそうでしょう。暴走族は大体が頭を金髪に染めて、特攻服を着ています。少なくとも七三分けでビジネススーツを着てアタッシュケースを持った暴走族の集会を見たことはないはずです。

とても小さな頃、暴走族の珍妙な服装や、よたついた態度はまったく格好良いとは思えなかったはず。でも、ある程度の年齢になり、仮に暴走族に入ったとすれば、知らず知らずのうちに彼らは服装も行動も似てきます。朱に交われば赤くなるとのことわざ通り、同じ属性の者は周囲のマネをしてゆくものなのです。

では、この属性の同化行動を応用することで、今の借金苦から逃れる手段はないでしょうか。

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