債務整理コラム

借金問題で混乱したときに−ヤミ金の言葉は呪いの言葉−

借金問題でにっちもさっちも行かなくなった人は「もうどうすれば良いのかわかりません」と口を揃えて述べます。今回はこの混乱をどう切り抜けるかを考えてみたいと思います。

いきなりですが、占いをします。頭の中に占いたい事柄を思い浮かべてみてください。内容は何でも良いです。健康しかり、金銭しかり、恋愛しかり。願ったことがうまくいくかどうか、頭の中で声に出して問いかけてみてください。

よろしいでしょうか。
結果は「うまくいきません。しかしその問題を回避するにはなるべく太陽の光を浴びるように努めましょう」です。

何と言うインチキ! と思ったはずです。しかしプロの占いの世界では、お客さんから占いの相談を受ける際、あらかじめ決めておいた先のような結果に導くようにと教えているところが少なくありません。

お客さんが占い師に相談をする場合、その相談内容はすべて「お金」か「恋愛」か「健康」のいずれかに分類されます。それ以外の相談などはほとんどないのです。そして占い師も生業として占いをしている以上、なるべく多くのお金を稼がねばなりません。

自分が占い師になったところを想像してみてください。金銭であれ、恋愛であれ、健康であれ、お客さんから相談された占断結果がもし「このままでうまくいくでしょう」であり、しかもお客さんがそれを信じた場合、お客さんは当然、願うべき方向へとアクションを起こします。その結果が大失敗だったらどうなるでしょうか。お客さんは占い師に責任を転嫁します。「あなたがうまくいくと言ったから告白したのに、結果はひどいものだったわ。一体どうしてくれるのかしら!」と言った具合です。もちろんそれにより、占い師の評判はガタ落ちになってしまいます。

しかし占いの結果が「うまくいきません」であれば、占い師にとって問題は起こりません。お客さんが余計なアクションを起こさないためです。よしんばお客さんが悪い占断結果を認めず、独力でアクションを起こして運命を切り開いたのであれば、その人は努力の結果を占い師のせいにしたりはしないはず。100%自分の手柄とするはずです。また、お客さんとしても成功したのですから、占いの結果が外れたからと言って、いちいちその占い師の悪口を周囲に触れ回り、占い師に責任を求めたりはしないでしょう。要するに悪い結果を告げておけば、占い師にとっては安心できるのです。

このように占いにはテクニックがあるのです。元々が悪い結果を少しでも回避するために「太陽の光を浴びましょう」と言う類のアドバイスもそうです。あなたが占いの結果としてそう言われたらどうするでしょうか。青空を見るたびに占い師の言葉を思い出し、マイナスの運勢が少しでもプラスになるように必死に外に散歩に出るのではないでしょうか。しかし、マイナス5の占断結果が太陽の光を浴びることでマイナス2になったとしても結局のところ、占い師の思惑通りにしか進まないのです。

ともあれ、このように人は自分の利益になることであれば真剣に耳を傾けます。また害悪を回避するためのアドバイスであれば、それはなおさらなのです。

借金の話題に移りましょう。世界一の経営コンサルタントであれ、東洋の神秘を極めた占い師であれ、日本で最高の医者であれ、はたまた会社の同僚であれ、親兄弟や友人・知人であれ、たとえばあなたが「私はお金持ちになれるだろうか」と相談した際、彼らは彼らなりの返答をしてくれることでしょう。しかし、これは先の占い師と同じもの。根拠はともかくも、相談された相手は良かれ悪しかれ彼らなりに考えた結果をあなたに伝えてきますが、そこに耳を傾けていくばくかの理由を説明された挙句に「こうなるでしょう」と結論を出された時点で、本来、無限の可能性を保持していたあなたの思考は、相手の言葉によって大いに線引きがなされてしまうのです。言うなれば、人は会話を交わすだけで相手の思考を規定し続けているのです。

では、これが借金取りの言葉であったらどうなるでしょう。ヤミ金の言葉だったらどうなるでしょう。わかりやすくヤミ金で考えてみましょう。

ヤミ金から借金をする人のほとんどは、アコムやプロミスなど、正規の消費者金融からも複数借金をしていることがほとんどです。このような多重債務状態に加えて、金利などあってなきがごとしと言えるようなめちゃくちゃな暴利を貪るヤミ金からお金を借りるのですから返済などできるはずがありません。

しかしこのような多重債務であっても、ヤミ金業者は債務者に対し、他の消費者金融よりも返済順位の最優先に来るようなかたちで催促をします。この催促の方法とはすなわち脅迫です。

「明日までに返済をしなければ殺す」
「返済しないのならば刺す」
「娘や嫁を売り飛ばす」
「会社に乗り込んでめちゃくちゃにする」
「家に火をつける」
「指を詰めさせる」
「内臓を売り払わせる」

ヤミ金はこのような言葉を繰り返し繰り返し、やくざのようなドスの利いた声で脅迫をしてきます。これが実際に行われるかどうかはわかりません。しかしそのような催促を受けた債務者は、自分が刺殺されたり、勤める会社に乗り込まれたり、家を放火されたりと言った事態を想像して震え上がってしまうのです。そんなはずがないと鼻で笑う人もいるでしょうが、毎日毎日5時間も6時間も恫喝を繰り返されれば誰でも精神的におかしくなってしまうはずです。かくして債務者は正規のサラ金を差し置いて、ヤミ金に言われるがままに返済を開始してしまうのです。

この仕組みは先の占いの仕組みとまったく同じ。ヤミ金業者は債務者の脳裏に行動を起こさせるような言葉を吐き散らかすのです。もちろん債務者だってヤミ金業者が犯罪者であることは当然理解しています。であれば、本来ならばまずは正規の消費者金融にきちんと返済をしようと考えるはずです。それにも関わらず、ヤミ金は債務者の行動を、まるで『太陽の光を浴びれば悪い運気が少し軽減する』かのように、とりあえず最優先で目先の返済を行わせるように促してくる。ヤミ金の言葉は「占い」の裏に潜む「呪い」の言葉と同義なのです。

しかしヤミ金の「呪い」に対し、ヤミ金はどのような意図を持ってそのような脅迫を繰り返しているのかを理解していれば、「呪い」を避けることができるはず。もちろん債務者が「呪い」の仕組みを理解したとて、ヤミ金は何時間でもゴネを繰り返し、一度撤退しても何日でも恫喝を続けてくるでしょう。だからこそ、この根深い問題を解決したいと願うのであれば、まずは当所の無料相談までご連絡頂ければと存じます。当所であれば、ヤミ金の「呪い」が潰えるよりも早くヤミ金業者そのものを撤退させることができるためです。

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