債務整理コラム

借金がなくなるアクション

借金をなくしたいですよね。それでしたら今すぐにできる方法があります。債務整理に打診すること? それは敷居が高いと感じる方も多いでしょう。それよりは借金返済の手始めとなる行動をお教えします。

借金をなくす方法。それは机の引き出しを片っ端から空けることです。机の引き出しを空けることがなぜ借金返済につながるのか。机の引き出しの奥底には一円玉の一枚や二枚くらいはあるでしょう。それを捜すのです。しかしそう言うとほぼ全ての債務者の方が「借金が百万円・二百万円とあるのに、一円や二円を探しだしてどうするのか」と言います。その懸念はごもっとも。ですので、もし一円玉の二枚や三枚で借金の返済が足りないようでしたら、今度は衣服のポケットを全部ひっくり返してみたり、タンスを動かして壁際にお金が落ちていないかチェックしてみましょう。

「ふざけているのか?」とお思いの方も多いでしょうが、こちらはいたって真剣です。もちろん机の引き出しや洋服のポケットやタンスの裏を探って、十円玉なり百円玉なりを見つけることで借金が返せるはずがありません。大切なことは一円でも二円でも借金を返せるためのお金を探そうとすること。よしんば一円も見つからなくても良いのです。

借金問題に何を思うのも個人の自由です。しかし借金をなくしたいと願うのであれば不可欠なものが二つあります。それは「借金をなくしたいと言う強い思い」と「借金をなくすための行動」です。

人間の思考や行動は自分の思い通りにはなりません。サラ金から借入をした直後はまじめに働いて翌月にはすぐに返済と強く決意していたにも関わらず、それができずに2ヶ月・3ヶ月と日が経つ人は少なくありません。また借金の督促をするサラ金に「借金? そんなものあったっけ」と言う人も少なくありません。それが演技であればまだましですが、本当に心の底から借金したことを忘れている人も山ほどいるのです。同様に取立を受けると「借金ね。覚えているよ。いつかは返さないといけないとは思っているんだけど……」と言いながら、何の行動もできずに家の中でゴロゴロしている人もたくさんいます。

このように人は自分で自分の思いや行動すら制御できていないのです。環境や感情が人を動かすのであれば、最初に自分のできる範囲でも借金をなくすために行動することができるのであれば、今度はその行動そのものが自分を突き動かすのです。

例えばAさん、Bさん、Cさんの3人の債務者がいたとします。3人はそれぞれ100万円ずつ借金を負っており、さてどうしようかと思いを馳せていました。Aさんはしばらく考えるにつれ、借金を負っている事実に苦しみを感じ、借金問題について考えることを止めました。BさんとCさんはしばらく考えた後、状況を何とか打開すべく、とりあえず机の中を漁ったり、タンスの裏側を探ってみたりと小銭を探し始めました。

それから三ヶ月後、Aさんの元に取立の電話が入りました。しかしAさんは電話に出ようとはしません。利息が幾らに膨らんだのかもわからず、それを見る気力も起こらないためです。既に留守電メッセージは借金返済の催促でいっぱい。水道はかろうじて出るものの、既に電気は止められています。携帯電話も今月で止められてしまうことでしょう。問題は家賃です。家賃が払えないため、毎日のように大家が催促に来ています。大家の性格を考えるとあと数日もすれば、法律など無視して合鍵で勝手に部屋を空け、荷物を外に放り出すに決まっています。そうなると後はこの寒空の下、ホームレスになるしかないのかもしれません。

Bさんはタンスの裏側を漁った後、部屋の真ん中にどっかと腰を下ろして考えました。机の中やタンスの裏から見つけたお金は150円。しかし返済額は100万円。遥かに遠い金額ではあるが、どうすれば返済できるのだろう。部屋の中で他にお金が拾えそうなところはないものか。Bさんは部屋のぐるりを睨みつけ、真剣に考えました。そうして数分後、ハッと閃いたのです。Bさんはタンスやら机やらを運び出し、リサイクルショップにて売り払いました。タンスの中に残った服もフリーマーケットにて売り払いました。得たお金は一万二千円です。しかし返済にはまだまだ足りない。Bさんは再び沈思黙考を続けます。やがてBさんはフリーマーケットの会場に戻ると、今度はブランドものの洋服をフリーマーケットにて購入しました。そうしてそれを綺麗に洗濯し、丁寧にアイロンを当てた後、インターネットのオークションで出品したのです。結果は当たり。飛ぶように売れるわけではないものの、少なくとも毎月の返済額プラスアルファ程度にはなったのです。このまま事業を続けてゆけばじきに借金はなくなり、後は毎月収入が入ってくることになるのです。

Cさんもやはりタンスの裏を漁った後、ため息をついてうつむきました。そこには一円のお金もなかったためです。しかし、Cさんは諦めませんでした。例え無一文で何も持っていなくても人間には無限の知恵があるからです。Cさんは考えに考えた挙句、ふと気づきました。自分は借金について何も知らないのだと言うことに。その後はスムーズです。Cさんは借金問題における自分の状態を知りたいとの理由で、携帯電話から借金について検索し、やがて債務整理のウェブサイトを見つけ、無料相談を行いました。Cさんはアルバイトで生計を立てていたため、アルバイトの収入の中から無理なく返済できる月々の金額を計算し、任意整理を行うことで借金問題を円滑に終わらせることができたのです。

借金からあからさまに逃げ出したAさんの末路は不憫なものです。これに対してBさん、Cさんはどちらも成功したと言えるでしょう。このように例えスタート地点が同じであったにしても、小さな一歩を踏み出すかどうかで結果はまったく変わるのです。

横断歩道の前で青信号になるまで人は同じ場所に留まります。しかし信号が青になり、人々が道路へと足を踏み出すと、同じ方向に動いているように見えて皆少しずつその方向は異なります。そうして僅か一時間前には同じ場所に集っていても、それぞれ数十キロ・数百キロと行き先が異なるのです。

「借金をなくしたいと言う強い思い」と「借金をなくすための行動」。この二点を忘れないようにしたいものです。

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