債務整理コラム

借金を減らすための一文字のひらがな

どんなときでも忘れないでください。借金を減らすための言葉があります。これは債務整理でも、総量規制でも、踏み倒しでも、自己破産でもありません。もっと簡単でシンプルなひらがなです。

それは「も」です。

どうして「も」で借金が減るのか。意味がわからないことでしょう。 でも、これは借金を減らすためには絶対に欠かしてはいけないたった一つの言葉なのです。 人は借金があると苦しみます。仮に200万円の借金があったとしましょう。月に5%ずつの利子がついたとすれば、毎月10万円は返済しないと借金はどんどん増えていってしまいます。

でも、もし月給20万円の人が毎月10万円ずつ返済をしていったら、残る10万円で生活しなければいけません。家賃・水道光熱費・食費・電話代とどんどん引かれてゆけば、10万円はすぐに底をついてしまいます。テレビ番組の「1ヶ月一万円生活」みたいな日常ならば、もしかすれば生活もできるかもしれませんが、テレビ番組ならばともかく、残念ながらそんなことができる人はまずいません。

そうこうしているうちにやがてサラ金から督促の電話がかかってきます。あるいは自分の家に直接取立に来るかもしれません。

このとき、返済するお金がないとなると厄介です。あなたは「ちょっと待ってください」とサラ金に言うことになるでしょう。しかしこの「ちょっと待って」をサラ金は耳にたこができるくらい聞き飽きています。すぐに取立は厳しいものへと切り替わります。

ときにもしかしたら一回くらいは返済日を二、三日ほど待ってくれるかもしれません。しかしそれも一回限り。二回目、三回目に同じことを言っても取立屋は「それ、前も言いましたよね」と耳を貸してくれなくなります。

さてどうしよう。あなたははたと困るはず。 このときに輝くのが「も」なのです。

日本語で「も」は複数のものが存在するときに使います。

・風「も」吹いている
・本「も」読んでいる
・音楽「も」聞いている

同じように借金で取立を受けているときには、こう思うべきです。

・借金で困っている自分「も」いる。

これはとても大切なことです。むしろこれがわからないと大変なことになります。なぜかわかるでしょうか。借金で困っている人は、借金で困っている自分など認めるわけにはいかないと思うためです。人は誰もが自分だけは特別な存在だと思っています。このため「本当の自分」は借金問題で苦しむような人間ではないと心の中で思うことになるのです。

世の中には借金問題で行き詰まり、もうどうにでもなれとばかりにすべてを投げ出す人がいます。「も」を知らず、弱い側面のある自分を認められない人です。彼らは部屋に鍵をかけて毎日来る取立屋に居留守を決め込みます。ポストは溢れんばかりの督促状、サラ金の取立でぱんぱんになった留守電がチカチカ光るのが目障りなので、自分が使うとき以外は携帯の電源も切ってしまうと言った具合です。

カレンダーからも、仕事からも目を背けたその日常がどう続くかはわかりません。膨らみ続ける利息の結果、積りに積もった借金をどう処理するか、おそらく債務者本人が一番わからないことでしょう。ただし、サラ金から督促は送られ続けるため、少なくとも時効にはけしてなりません。仮にどこかの会社に就職しても、ある日突然給与の差し押さえをされる可能性も高いのです。要するに「もう知らない」と放置をしてしまうと、この後、ある日にわかに今までのつけが絶望的なまでの量にふえて債務者の身に振りかかることになるのです。

どうしてこんなことになってしまうのか。確かに借金をしている自分は、本当の自分ではないかもしれません。でも、自分の一側面であることにかわりはないのです。もちろん、「景気が悪い/家族が悪い/友人が悪い/職場が悪い/運が悪い、だからたまたま借金を負ったのだ」と言うのは本当かもしれません。でも例えどんな理由であれ、借金で困っている自分「も」やはり本物であり、自分の一つの面ではあるのです。

学問の世界ではこれを「自己承認」と呼びますが、この自己承認ができないと「借金のある自分」はずっと心の中に潜み続け、先のようにやがては現実のあなたに「よくも放っておいてくれたな」とばかりに、差し押さえや裁判と言うかたちで大きな怒りをぶつけてくることになってしまいます。

借金で困っている自分「も」認めてあげましょう。カッコ悪いから、みっともないからとはねのけるのではなく、そういう自分もいるよね、と心の片隅にそっと置いておいてあげましょう。

世界のすべての人に弱い側面はあります。弱い側面のない人などいません。大金持ちであって「も」ジェットコースターが怖くてたまらない人がいます。どれだけ頭の回転が早くて「も」お化けが怖くてたまらない人がいます。自分の弱い側面を認められない人。受け入れてあげられない人。それこそが結局は本当に弱い人なのです。

なぜそんなことを言うのかと言うと「債務整理をしようかな、でもその後のことは何も知らないし、どうしよう」と思う人は輝かしい未来に到達できる可能性が高いためです。先のようにすべてから顔を背けるのではなく、借金がなくなり、新しい人生を自分で築いてゆこうと言う勇気と希望のある自分の側面が心の片隅にあるからです。

他の誰でもありません。 あなた自身が、借金で困っている自分「も」救ってあげましょう。

とは言え、だからと言って元気よく当所の扉を開いて「債務整理をお願いします!」と言う必要はないのです。「債務整理をやってみたらどうなるんだろう」と言う漠然とした不安を抱えたままでもいいのです。その気持ちにお応えするために当所では電話とメールでの無料相談を受け付けているのですから。

心の片隅に希望のある人は「借金があって困っています」とだけ書いたメールをしてみてください。後で必ず「ああ、連絡してみてよかったな」と思えることだけはお約束できます。

ページの一番上へ