債務整理コラム

お金がないとすべてがパンクしてしまう

お金とは「血液」である

テレビ番組の中にはときどき「一ヶ月の間、無人島で生活する」といった内容のバラエティが放送されます。人間は環境に適応できる生物です。最初の時点で、ある程度のサバイバルグッズと適切な技術・知識があれば、無人島のような場所でも生き延びることは可能でしょう。

しかし無人島で孤独な生活をしている人は生物としては生きていますが、人間として生きているかには色々な意見がありそうです。

社会は人間によって構成されています。社会を一人の人間にたとえると、国民一人ひとりは細胞の一つひとつです。細胞は血液が循環することでお互いの役割を担います。この循環する血液を社会では「経済」と呼んでいるのです。

お金を使うことで社会は成立する。これは紛れもない事実です。たとえ生まれたばかりの赤ちゃんでも、寝たきりの老人でもそれは同じです。生まれたばかりの赤ちゃんには肌着やらミルクやらとたくさんのお金がかかります。寝たきりの老人でも介護や病院での検査など、たくさんのお金がかかるのです。

このお金が動くことで赤ちゃん用のミルクやベビーカーを作る会社は繁盛します。病院や福祉事務所が潤います。そしてそれらの会社の社員や所員たちは、自分たちの家族を養ったり、余暇に費やしたり、ときに家や車を購入したりするのです。そしてそこでまたお金が動いてゆきます。

ひるがえってみて無人島で生活している人は自給自足です。布切れを腰に巻きつけて、手製のヤリで魚を捕ったり、ヤシの実を採ったりすれば、それは生活できるでしょう。でも、それは社会には何の貢献もしていません。抜けてしまった髪の毛のように完全に孤立し、ほんの少しも身体に関与しない細胞。それはもう社会という一個の人間からすれば、まったく関係のないものと見なされかねません。

要するに生物的には人間であっても、社会的には人間といえるかどうか疑問を差し挟む余地があるのです。

「お金がない」とすべてがパンクしてしまう

先に述べたように人間が生命を存続させるだけならば、極端な話、お金は必要ありません。どこかの無人島で貝を採ったり、魚を採ったりしていれば、生きていくことはできるでしょう。

でも、社会の中にありながら、かつお金がないというのは致命的です。血液が細胞の中にゆきわたり、また出て行くからこそ、各臓器はお互いを支えあって生命を存続させているからです。

社会の中で人間が生活をしてゆくには、基本的なインフラがまず必要です。電気や水道、ガス、そして食事。今の時代ならばインターネット代や携帯電話の料金なども含まれるでしょう。さらにこれに重ねて友人と遊んだり、旅行に行ったり、冠婚葬祭などの義理事にお金が出たりなど、色々な出費が重なります。

「これらはみんなお金です。でも、たとえば電力を研究している学者さんが実験を兼ねて太陽光パネルを自作すれば、電気代は不要になります。水道も自分で井戸を掘れる人であれば不要です(下水料金はかかるでしょうが)。

社会の人はみんな何かの役割を負っています。では、これらの一つひとつを勉強し、自作すればそれはお金もかからずに社会の中で生活もしていけるでしょうか。結論としては不可能です。

人間の寿命はほぼ決まっています。その決まった時間の中で、水道や電気、医療などの難しい社会インフラを勉強し、自活できるほどにつくり上げることなどできないのです。

お金がないのに社会的な立場を維持しようとする。それを自分で処理できるほど人には時間がありません。何でもかんでも自分で行えば、当然近いうちに社会生活は破綻をきたします。

金利に代表されるように、お金と時間には密接な関わりがあります。今、家事に追われている人でも家事代行サービスを頼んでお金を払えば、その時間は自由にできます。

お金がなければ時間がなくなる。それが社会生活を維持する上での基本です。そして時間がないということは社会生活のすべてに追われて、いずれはすべてがパンクしてしまうことを意味しています。

だからこそ日本の社会では、ある程度お金に困窮した場合、社会生活を保ちながら借金問題を終わらせる債務整理という制度を認めているのです。時間は誰にでも平等です。でもお金は平等ではありません。早めに債務整理をした方が、後になって社会復帰を加速させることができます。

もちろん債務整理について不安を感じるのは当たり前のことです。そのようなときにはまずは当所の無料相談までご連絡下さい。

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